皆さんこんにちは。学芸員課程の「生涯学習概論」を担当する土井進です。
課外授業の一環として、平成26年10月3日(金)の午後、受講学生27名と練馬区豊玉北にある唐澤教育博物館を見学しました。
表現学科の杉原麻美准教授も同行しました。この授業は、生涯学習における博物館の意義を深く学ぶことを目的としています。
学生はこの授業において、「江戸?東京」をフィールドとして、自分の研究課題に応じた博物館を訪ね、学芸員から直接話を聞いてくるという課題に取り組んでいます。今回の唐澤教育博物館見学は、言わばそのスタートなのです。
27名はA班とB班に分かれ、A班は初めに1階の近現代教育史コーナー、B班は2階の近世教育史コーナーから見学しました。はじめの10分間は実物そのものにふれて、実物が語りかけてくるものを豊かな感性で受け止めたのちに、10分間学芸員の解説を聞き、疑問点を明らかにするという手法で見学しました。
3階の壁面には、「人間は教育によってのみ、人間となることができる」というカントの句が埋め込まれていて、学生達は真剣な面持ちでその言葉を胸に刻んでいました。同じ3階の民具コーナーも見応えがありました。
実は、私、学生時代に唐澤富太郎先生のもとで唐澤教育博物館を建設するお手伝いをさせていただいたのです。あれから44年、淑徳大学人文学部歴史学科の学生とともに訪問できたことに深い感謝の念を抱きながら、博物館を後にしたのでした。